推理作家ポー 最期の5日間(ネタバレ有り感想)

一言

推理小説好きなら絶対面白い。

最初に

借りるのに悩み、間違いない王道ミステリを借りてみた。
そう、その名も、エドガー・アラン・ポー
読んだことはないが、有名なんだから間違いないだろう。

 

想像以上にグロい

 

ミステリとかサスペンスって大好物ですが、
ホラーのグロいのって苦手な僕。

何故かというと作り物とはいえ首を刃物でぱっくりで血がドブシャァ
とか、見ていて気持ち悪いし、ひぇぇーーってなる。女子みたいに。

苦手。

ミステリだから、死体がもうあって、
そこからなにか探るんだろ!フン!
と思ってたら、想像していたよりも数段階グロリッシュ。

№1にやめて欲しかったのは、太っちょをコロスケするのに、
振り子の大きな刃物で少しずつ倒していくやつ。

あれはSOWだっけ?あれくらいダメだった。

 

ザ・ミステリという感じの作り

 

冒頭、いきなり殺人事件。
とあるアパートで、母子が殺されている。
警察が犯人を追いかけるも、部屋は密室…犯人はもぬけの殻。

からスタートする、なんともおもしろスタート。
こんなんワクワクするに決まってんじゃん。

そしたら、なんとその手口は小説に書かれていた手法でしたーなんて。
イイネ!ボタンがあったら連打する勢いの始まりです。

関係ありませんが、
小説を読んでいる時って基本孤独だけど、
これが同じように読み進めている人が目に見えたら少しうれしいのかな?
あ…ビジネスチャーンス!!!
ってまぁこれは忘れて下さい。

とまぁ、小説の内容と全く同じ手口の事件が発生。
作者としてはうれしいやら悲しいやら。

でもさ、ミステリ読んだ事あるひとなら、
この手口は使える!なんて思ったりするよねきっと。

 

推理作家の悲しい現実

 

お金もない。
ネタも尽きて。
酒に溺れて。
薬物中毒。
妻には先立たれ。

酒屋の店長には邪険に扱われ…

悲しい。
それでも感情移入がないのは、
高圧的な酔っぱっピーだから。

酔っぱっピーはダメ。

理性を亡くす程飲む酔っぱっピーはダメ。

有名な著者であるはずのエドガーがあんな邪険に扱われるのは辛い…

あまり見たいない現実かも。ってまぁフィクションですが。

 

連れ去られた彼女

 

父親に内緒で付き合うって、
結構すごくないですか?あの時代に。

父親に滅茶苦茶嫌われてるのにめげないエドガー素敵。

そして、何故か連れ去れた彼女。

連れ去られて何故か思いっきり殴られるエドガー。
シンプルに可哀そう。

そして彼女を助けたくば…(略

ゲームの開始。

これ、作者冥利に尽きるけど、
頼むから止めてくれって感じだよね。

当然ながらフィクションで書いている事を実行されても…

作者って案外自分が書いた作品の事忘れがちじゃないんですか?

以前、ジョジョの奇妙な冒険の作者である荒木先生にしょこたんが取材に行く動画を見たんですが、
「読者の方がいろいろ覚えてるよ」って言葉が印象に残っています。
まぁこれは荒木先生でのお話ですが…

そいで自分が書いた作品をもとに人が殺されていきまする。

思い出すの絶対大変よね。
読み返さなきゃだよ。

これ、実際に全部読んだ人はたまらないのかな?

そうそう!あの作品のあの人がさ!!って感じなのかな!

うらやましい。

犯人は…動機は…?

 

犯人はとっても身近にいた印刷屋さんで熱烈なファンでしたー

っていうオチ自体は「え、誰こいつ?」位の感じでした。

だって、あいつ全然出てこないじゃん。

きっともっと取ってたんだろうけど、
映画を通して編集したらカットになったんだと超勝手に予測。

だけど、カットし過ぎなのか「誰こいつ」感強く出過ぎちゃったよ。

本当に出てこないじゃん。

冒頭はほとんど小説書かないし。

んで、まぁ「新しい小説書いて欲しかったんだ!」
位のノリで説明されるエドガー。

いやいや。それで人コロスケしちゃだめでしょう。

と、彼女は助けられるも、
自身は毒を飲んでしまいダイ。

刑事のオジサンに犯人の名前のメッセージを残し、ダイ。

そんで刑事のオジサンがバーン。

スタイリッシュ。

これも知らなかったんですが、
実際にエドガーが死ぬ間際、何やらぶつぶつ言っていた事と結びついているって事らしいです。
wikiに載ってました。

この何やらぶつぶつは実際に犯人を追い詰めたから、という事でこの作品につながるんですねー。

すごい素敵。

人をワクワクさせるってこういう事よね。

総括

一冊位ポーの本読んでおけばよかったと後悔。

そして、実際にポーの死に際にも謎が多く残されているという事を前情報
として知っていればもっと楽しめたかも。

ミステリ好きならオススメできる一品となりそう。

実は青空文庫でもう読めるから、
読みたい方は読んでみてください。僕も読もうかな。

http://www.aozora.gr.jp/